がんばる筋が痛みの原因？筋膜リリース＋運動療法で変わる身体のメカニズム

2025年12月9日

はじめに

「姿勢に気をつけているはずなのに、肩がずっと重いんです」
「マッサージに行っても、次の日にはまた痛くなっちゃって…」

北名古屋市の整体院 care&cure一期一会でも、こうしたお悩みを本当によくお聞きします。
もしかしたらその痛み、“がんばりすぎている筋肉”が原因かもしれません。

私たちはこれを「がんばる筋（一般的にいう「過労筋」）」と呼んでいます。疲れて動きが悪くなった筋肉の働きを補うため、周りの筋肉に負担がかかり、慢性的な痛みをつくってしまうんです。今日は整体師の目線から、がんばる筋の正体と、痛みの根本改善に役立つ運動療法のメカニズムを、わかりやすくお話ししますね。

1. がんばる筋って何？痛みの”本当の原因”を知る

慢性的な痛みは、働きすぎた筋肉が起こすバランスの崩れ

がんばる筋とは、身体のどこかがうまく動かないとき、別の筋肉が必要以上にがんばってしまった状態のこと。

たとえば肩こりの場合を見てみましょう。
本来は肩甲骨を動かす筋肉が働くべきなのに、その動きが鈍くなると、首や肩の上部にある筋肉が代わりに動き続けます。すると首や肩の上だけがガチガチに固まる”典型的ながんばる筋”ができあがるんです。

整体の現場でよく見るケース

当院にいらっしゃる方でも、こんなパターンがとても多いです。

肩が上がりにくい方

胸の筋肉（小胸筋）が固まって肩甲骨の動きが悪くなり、首や肩上部に負担が集中しています。気づかないうちに首だけで肩の動きを補っているんですね。

反り腰の方

腸腰筋が弱って腰の筋肉が過労状態に。腰だけで姿勢を支えようとして、慢性腰痛になってしまいます。

デスクワークが多い方

背中の伸ばす筋肉が過労して背中が張り、呼吸も浅くなりがち。パソコン作業中の姿勢を保つために、背中の筋肉が休む暇もなく働き続けているんです

根本から改善するには、痛い場所だけを揉むのではなく、過労筋と関連する筋肉のバランス全体を整えることが必要なんですね。

2.がんばる筋が痛みを引き起こす仕組み

筋膜の引きつれが、痛みの正体

筋肉は単独で働いているわけではありません。全身の筋肉を覆う「筋膜」が、まるでボディスーツのようにつながっていて、お互いに影響し合っているんです。

がんばる筋が疲れると、その部分の筋膜が硬くなって、周りの筋膜を引っ張ります。これが離れた場所に痛みを飛ばす（関連痛）原因になるんですよ。

想像してみてください。セーターの裾を引っ張ると、肩のあたりまで引きつれますよね。筋膜も同じように、一箇所が硬くなると全体に影響が広がるんです。

意外なところに原因がある具体例

施術をしていて、「えっ、こんなところが原因だったんですか！」と驚かれることがよくあります。

肩こりだと思っていたら、実は胸の筋膜の緊張が原因だったケース
デスクワークで前かがみになっていると、胸の筋肉が縮んで硬くなり、それが肩甲骨の動きを制限して肩こりを引き起こします。

腰痛の本当の原因が、太ももの裏（ハムストリング）の過労だったケース
太ももの裏が硬いと骨盤が引っ張られて、腰に負担がかかるんです。

首の痛みが、ふくらはぎの筋膜の硬さから来ていたケース
筋膜は足から頭まで繋がっているので、こういうことが実際に起こります。

整体師として身体に触れていると、痛みを訴えている場所とは別のところに原因があるケースが圧倒的に多いです。
だからこそ、痛みを根本から取り除くためには、“原因になっている筋膜”にアプローチすることが大切なんですね。

3. 運動療法が痛みを緩和する理由

動きづらさを取り除いて、筋肉のバランスを正常に戻す

筋膜リリース×運動療法には、こんな働きがあります。
がんばる筋は筋膜が硬くなりやすいので、先に筋膜リリースったうえで運動療法を取り入れることで、痛みの改善につながりやすいのが特徴です。

筋膜をほぐして滑りやすさを回復: 筋肉がスムーズに動けるようになります。硬くなった筋膜は、筋肉の動きにブレーキをかけているようなもの。それを解放してあげるイメージです。
筋肉同士の癒着を解消: 長時間同じ姿勢でいると、筋肉と筋膜がくっついてしまうことがあるんです。それを丁寧にはがしていきます。
さぼり筋を働かせる練習: 筋膜が緩むと関節が動きやすくなりますが、これは一時のこと！がんばる筋が働きすぎないよう、さぼっている筋肉をちゃんと働かせる運動を行います。
筋肉のバランスを整える: さぼっている筋肉も、がんばりすぎている筋肉もいない。みんな自分の役割をキチンとこなすことで、「痛みが出にくい」体へ変化していきます。

「がんばる筋」「さぼり筋」ってなに？
痛みがでにくくなる理由　

実際の施術で効果を感じやすいポイント

当院で施術をしていて、特に変化を実感していただきやすい部位をご紹介しますね。
“押して痛い場所＝原因”ではないんです。筋膜のつながりを正しい順序で整えることが、痛みの根本改善につながります。

肩こり: 小胸筋・前鋸筋をリリースします。すると肩甲骨が動くようになって、首の痛みがスーッと軽くなるんです。「肩が軽い！」「首が楽に回る！」と喜んでいただけることが多いです。
腰痛: 大腿筋膜張筋（TFL）をリリース。骨盤の動きが良くなって、腰の重さがスッと軽減します。立ち上がるときの「よいしょ」がなくなった、とおっしゃる方もいらっしゃいます。
猫背: 胸郭の筋膜を調整。呼吸が深くなって、背中の張りがほぐれます。施術後に「息がしやすい！」と感じていただけることが多いですね。

4. 自宅でできる過労筋ケア：簡単セルフ筋膜リリース

正しいストレッチでがんばる筋を休ませると、痛みが軽くなる

毎日のセルフケアも、とっても大事。整体に通っていただくのはもちろん嬉しいのですが、日々のケアができると、より早く身体が変わっていきます。自宅で簡単にできるケア方法をご紹介しますね。

① 小胸筋ストレッチ（肩こり改善）
壁の横に立って、胸を壁に当てます。そのまま身体をゆっくりひねってみてください。胸の前がぐーっと伸びる感覚があるはずです。深い呼吸をしながら20～30秒キープ。息を吐くたびに、少しずつ伸びが深まるのを感じてみてくださいね。
デスクワークの合間に1日3回くらいできると理想的です。

② もも裏ストレッチ（腰痛予防）
片脚を前に出して、膝を伸ばします。背すじを伸ばしたまま、股関節から身体を前に倒していきます。前傾して膝が曲がってしまう方は、写真のような高さのあるものを用意すると、自然に膝が伸びるようになります。
太ももの裏が気持ちよく伸びる位置で20秒。これも呼吸を忘れずに。
朝起きたときや、お風呂上がりにやると効果的ですよ。

③ ふくらはぎ筋膜リリース
フォームローラーがあれば、ふくらはぎの下に置いて、ゆっくり転がしてみてください。痛気持ち良いポイントを見つけたら、そこで少し止まって呼吸を続けます。30秒くらいが目安です。
フォームローラーがない方は、テニスボールでも代用できますよ。

注意してほしいこと

セルフケアで一番大切なのは、強くやりすぎないこと。

強く押しすぎると、筋膜が防御反応を起こして逆に硬くなることがあります。「痛気持ち良い」が目安です。「痛い！」と感じるほど強くやるのはNGですよ。

ゆっくり・優しく・呼吸を止めないのが基本です。
そして、毎日コツコツ続けることが何より大切。一度に長時間やるより、短時間でも毎日続けるほうが効果的です。

5. 北名古屋市で整体を受けるメリットと施術方針

専門的に筋膜を調整すると、長年の痛みでも動きが大きく変わる

セルフケアも大切ですが、やはり専門家の施術は効果が違います。当院 care&cure一期一会では、MSMメソッド（*1）に基づいた施術を大切にしています。

体全体の筋膜のつながりを見ながら、どこから整えていくのが最適か、お一人お一人の身体に合わせて判断します。痛みの再発を防ぐための動作改善アドバイスもお伝えしています。日常生活でのちょっとした姿勢や動き方を変えるだけで、痛みが出にくい体になるんですよ。

お一人おひとりの体の癖に合わせたオーダーメイド施術を心がけています。同じ「肩こり」でも、原因は人それぞれ。だからこそ、丁寧にお話を聞いて、身体を触って確認しながら施術を組み立てていきます。

整体師として多くの方の身体を診てきましたが、筋膜と筋肉の状態を正確に見極めて調整すると、痛みや可動域が驚くほど改善するケースが本当に多いんです。「こんなに動くようになるんですね」「こんなに軽くなるなんて」と、施術後に明るい表情で帰られる姿を見ると、この仕事をしていて良かったなと思います。

がんばる筋に気づいて、適切にアプローチすることが、身体の変化につながります。

*1）M（Mobility：筋肉を緩める）、S（Stability：サボっている筋肉を鍛る）、M（Movement：正しい動きを身につける）の3つの要素から構成された、運動療法と手技を組み合わせた腰痛改善のための施術法

6. まとめ：がんばる筋と筋膜リリースで痛みの原因が見える

今日のポイント

がんばる筋が痛みの大きな原因になっているということ。痛い場所だけでなく、がんばりすぎている筋肉に目を向けることが大切です。筋膜のつながりが動きを制限して、慢性痛が生まれるメカニズム。離れた場所の痛みも、実は筋膜でつながっているんですね。筋膜リリースと運動療法で可動域が改善し、痛みが緩和できること。正しくアプローチすれば、長年の痛みも変わる可能性があります。自宅ケアと専門施術を組み合わせると効果が高いです。両方を上手に活用していきましょう。

慢性的な痛みは「年齢のせい」ではありません。筋肉と筋膜のバランスが崩れていることがほとんどなんです。がんばる筋を正しく整えれば、身体の軽さは大きく変わります。北名古屋市で痛みにお悩みの方は、ぜひ一度 care&cure一期一会にご相談くださいね。一緒に、痛みの根本原因を見つけて、快適な身体を取り戻していきましょう。

お待ちしています。